カイの冒険

うーん,やっぱモヤモヤしてきた!
さて,今日で早々と仕事納めにしちゃいました.年末年始にはこのへん読んでみるつもり.
キカイはどこまで人の代わりができるか? 職人ロボットから医療ロボットまで~人の暮らしを変えたキカイたち (サイエンス・アイ新書)脳研究の最前線(上巻) (ブルーバックス)脳研究の最前線(下巻) (ブルーバックス)
 
それじゃ「高学歴ワーキングプア」を読んだ感想でも書きますか.
とにかく帯の煽り文が良いよね.『非常勤講師とコンビニのバイトで月収15万円。正規雇用の可能性ほぼゼロ。』 ……この文が表す通り,この本は全ての大学院だとか全ての博士について「一般的な」話をしてるわけじゃなくて,あくまでも筆者の知っている範囲(人文・社会科学)の「事例」が中心.
なので,

いずれにせよ,一般的な進路として,博士卒が民間に就職できる可能性は限りなくゼロに近いということだけは間違いない.(p.53)

とか,

(前略) ある時,屈辱的な出来事が起こりました.」 それは,ある学会誌に投稿した論文にまつわる出来事だった.清水さんのレフリーペーパーがリジェクト(却下)されたのだ. (中略) 運悪くというか,リジェクトされる場合もまれにある.(pp.92-93)

という様に文化の違いを感じる文章がたくさん出てくる.少なくとも情報科学系で言えば完全に間違った認識なので,これが中学生とか高校生に常識として広まるのは嫌だなぁ.文化の違いを理解して読む分には本当に良い本だと思うんだけどね.大学とか高専の専任教員にボーナスがあるってこと知らなかったし,大学院重点化の話もためになったし.
博士に行くか行かないか迷ってる人は読んでみるといいかもね? 間違いなく行きたくなくなると思うけど.